時計を長く良好な状態で愛用するためには定期的なオーバーホールが欠かせません。
また、「電池の持ちが悪くなった」「時間がずれてきた」など時計に不具合がある場合はオーバーホールをする必要があります。
そこで、オーバーホールを安く依頼するためのポイントをまとめました。
オーバーホールとは
オーバーホールとは
腕時計の「オーバーホール」とは、分解清掃のことです。
腕時計を内部まで分解して清掃することで、良好な状態に保つことができます。
腕時計は潤滑油の劣化や、汗や皮脂による汚れ、部品の消耗などにより、故障することがあります。
定期的にオーバーホールを行うことでオイルを差し替えたり、汚れがあれば洗浄し、新品同様の状態に保つことが出来ます。
- 電池交換をしたのに動かない
- 電池の持ちが悪くなった
また、突然の不具合を起こさないためにも定期的にオーバーホールを行うと良いとされています。
一般的に時計のオーバーホールは、3年から5年に一度の頻度で行います。
使用状況によってオーバーホールの頻度は異なりますが、定期的に行うことで時計の故障を未然に防ぐことができます。
オーバーホールを安く依頼するための5つのポイント
時計のオーバーホールを安く依頼するためのポイントは次の5つです。
- 普段から時計のメンテナンスをする
- オーバーホールの頻度を下げる
- 適切な場所に保管する
- オーバーホールの費用相場を知る
- 時計修理専門店の料金を比較する
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
普段から時計のメンテナンスをする
時計の不具合の原因のひとつは、汗や皮脂による汚れです。
注意ポイント
時計の外装についた汗や皮脂は、内部にまで侵入し、サビの原因になります。
汚れはバントやコマの間にも付着し、部品を劣化させてしまいます。
肌に直接つける腕時計は、汗や皮脂などの汚れがつきやすいので、普段からメンテナンスが必要です。
時計のメンテナンス方法
1.時計のケースを拭く
時計のケース全体をていねいに拭きます。
2.時計のガラス面を拭く
ゴミなどでガラス面を傷つけないように優しく拭きます。
3.ブレスレット・ベルトを拭く
皮脂がつかないように、時計をクロス越しに持ちながら拭きましょう。
4.時計の裏側やコマの間の汚れをつまようじで取る
つまようじではとれないこびりついた汚れは、歯ブラシで優しくこすり落としましょう。
コマの間に汚れがたまると、コマの動きが悪くなってしまいます。
仕上げとしてブロアーを使い、細かなゴミを風で吹き飛ばしましょう。
5.リューズを動かす
汚れ防止のためにリューズを定期的に動かします。
時計の内部で潤滑油がめぐり、サビ予防にもなります。
腕時計についた汚れをこまめに拭くと、きれいな状態を維持できます。
外装をきれいに維持できると、内部にまで汚れが侵入することを防げます。
時計は精密機器なので、内部に汚れが入ると故障の原因になります。
故障している場合、オーバーホール費用の他に修理費用や部品代といった追加費用が掛かってしまう場合があります。
普段から時計のメンテナンスを行い、故障していない、きれいな状態で時計のオーバーホールを依頼すると価格を抑えることが出来ます。
オーバーホールの頻度を下げる
一般的に時計のオーバーホールは、機械式の場合3~5年、クォーツの場合は7~8年に一度の頻度で行います。
「自分で普段からメンテナンスを行う」「故障するような使い方をしない」など、普段から丁寧に時計を扱うことで、上記の目安内でオーバーホールの頻度を下げましょう。
注意ポイント
オーバーホールは車の車検のような定期メンテナンス作業です。
思わぬ不具合や突然の故障を避けるためにも、適切な頻度でのオーバーホールを行いましょう。
適切な場所に保管する
時計を保管するときは下記の3点に気を付けましょう。
時計保管のポイント
- 磁気から離れた場所に保管
- 湿度と気温が高い場所を避ける
- 直射日光を避けた場所に保管
適切な場所に保管することで、時計を良好な状態に保つことができます。
・磁気から離れた場所に保管する
腕時計は、磁気の影響を受けると、「磁気帯び」してしまい、時間がずれる、時計が止まるなど故障の原因になります。
磁気帯びした時計は、時計修理店で専門の機械を使って磁気抜きをしない限り直すことができません。
身の周りにあって磁気を発しているものは、スマートフォン、パソコン、電子レンジ、かばんの留め金として使われるマグネットなどです。
時計は、磁気を発するものから5cm以上離れた場所に保管しましょう。
・湿度と気温が高い場所を避ける
湿度と気温が高い場所に置くと、時計の内部に水滴が付き曇ってしまったり、内部の金属が変形してしまいます。
そのまま放置するとサビや故障の原因となるため、湿度と気温が高い場所は避けましょう。
・直射日光を避けた場所に保管する
直射日光が当たると時計の内部が熱くなることがあり、また、文字盤の日焼けにつながります。
腕時計は精密機械そのため、時計は直射日光を避けた場所に保管しましょう。
オーバーホールの費用相場を知る
オーバーホール料金は決して安いものではないので、オーバーホールの費用相場を知ることは大切です。
大まかな費用相場を知っておくことで、適切な料金なのか、高すぎないか・安すぎないか見極めることが出来ます。
腕時計のムーブメントは主に「クォーツ式」と「機械式」の2種類に分類できます。
オーバーホール相場表
腕時計の種類 | 相場 | |
クォーツ式 | スタンダード | 8,000円~20,000円 |
クロノグラフ | 15,000円~30,000円 | |
機械式 | 手巻き | 20,000円~40,000円 |
自動巻き | 20,000円~50,000円 | |
クロノグラフ | 30,000円~80,000円 |
表を見てもわかるように、基本的にクォーツ時計の方がオーバーホール費用は安いです。
機械式時計は相場の幅も大きく、安かったり高かったりの波が激しいと言えます。
基本的にオーバーホールはメーカーに依頼するよりも時計修理専門店に依頼する方が費用を抑えることが出来ます。
時計修理専門店の料金を比較する
オーバーホールにかかる費用は時計修理専門店によってさまざまです。
オーバーホールの依頼をする前に見積もりが出来るお店が殆どなので、見積もりを取ったうえで依頼する店舗を決めることも可能です。
一方で、宅配・郵送にて見積もりを依頼する場合は、返送の費用が掛かる場合が多いので注意が必要です。
ここでは、当サイトがお勧めするオーバーホール・時計修理専門店の主要ブランドにおけるオーバーホール費用をまとめてみました。
全国宅配修理対応で技術力も優れていると判断したおすすめの店舗ですので、ぜひ一度チェックしてみてください。
ロレックス
種類 | オロロジャイオ | CIEN | WATCH COMPANY |
手巻き | 18,000円 | 23,000円 | 23,000円 |
ダイバーモデル | 22,000円 | 23,000円 | 23,000円 |
クロノグラフ | 35,000円 | 34,000円 | 35,000円 |
オメガ
種類 | オロロジャイオ | CIEN | WATCH COMPANY |
クォーツ | 15,000円 | 16,000円 | 15,000円 |
自動巻き | 18,000円 | 23,000円 | 18,000円 |
クロノグラフ | 28,000円 | 30,000円 | 28,000円 |
まとめ
時計の状態を良好に保つためには、定期的なオーバーホールが必要です。
定期的に行う必要があるからこそ、なるべく安く済ませたいものです。
改めて本記事で紹介した、時計修理・オーバーホールを安く依頼するための5つのポイントをまとめます。
- 普段から時計のメンテナンスをする
→故障していない、きれいな状態でオーバーホールを依頼する - オーバーホールの頻度を下げる
→「機械式:3~5年、クォーツ:7~8年に一度」適切な頻度で依頼する
- 適切な場所に保管する
→「磁気から離す」「高温多湿を避ける」「直射日光を避ける」 - オーバーホールの費用相場を知る
→適切な料金か見極めよう - 時計修理専門店の料金を比較する
→店舗によって価格が異なる
→口コミも調べてみると良いでしょう