普段、時計を使わない間はどのように保管しているでしょうか?
外したまま置きっぱなしにしている人も多いのではないでしょうか。
しかし、置き場所や保管方法によっては、時計にダメージが蓄積してしまう場合があります。
見た目に分かりづらいですが、長期間蓄積されたダメージは時計内部のムーブメントの不調を引き起こします。
不調により故障してしまった場合、時計修理には専門技術が必要となるため、思いもよらず高額な出費になってしまうケースもあります。
大切な時計を長く良い状態で保つために、保管方法について今一度見直してみましょう。
これだけはダメ!腕時計が痛むNGな保管方法
最初に、絶対にやってはいけない腕時計の保管方法とその理由について解説します。
今の腕時計の保管方法とあわせて確認しましょう。
パソコンやスマートフォン、磁気の近くに保管
腕時計は、磁気に弱くパソコンやスマートフォンなど磁気を発生させる電子機器の近くに保管すると、「磁気帯び」をしてしまいます。
磁気帯びしてしまった腕時計は精度が狂ってしまい、時計修理店で専門の機械を使って磁気抜きをしない限り、直すことはできません。
高温多湿な場所に保管
腕時計は、湿気や気温の変化に弱いため、高温多湿な場所に置かないようにしましょう。
気温の上下が激しい場所に置いてしまうと、時計の内部に水滴がつく曇りが発生してしまいます。
曇りが発生してしまうと、修理に出さない限り取ることはできません。
またそのまま放置するとサビや故障の原因となってしまいます。
直射日光の当たる場所に保管
直射日光の当たる場所に保管してしまうと、文字盤の日焼けやレザーベルトの痛みにつながってしまいます。
そのため直射日光に当たらない暗所で保管するようにしましょう。
乾燥剤を入れて保管
湿度に弱いからといって、乾燥剤を入れて保管するのはNGです!
乾燥剤は、湿度を吸収する効果がありますが、腕時計の場合内部の部品にさしてある潤滑油も吸収してしまいます。
潤滑油が切れてしまうと部品の摩擦が生じ、故障につながってしまいます。
そのため乾燥剤を入れて保管するのは絶対にやめましょう。
おすすめの腕時計保管方法
機械式時計やクォーツ時計等など、腕時計の種類によって異なるため、それぞれご紹介します。
<機械式時計>ワインディングマシーンで保管
まず機械式時計のおすすめの保管方法は、ワインディングマシーンです。
ワインディングマシーンとは、機械式時計のゼンマイを自動で巻き上げてくれる機能を備えたものです。
自動巻時計は長期間巻き上げないと、腕時計内部の油が固まってしまい故障につながるため、少なくとも数ヶ月に一度巻き上げる必要があります。
ワインディングマシーンを使用すれば、簡単に自動巻時計を巻き上げることができます。
ものによっては、デザイン性が高くそれだけでインテリアになるようなものもあります。
<クォーツ時計>コレクションボックスで保管
クォーツ時計でおすすめの保管方法は、コレクションボックスでの保管です。
コレクションボックスは、時計専用に作られたコレクションボックスのため、時計を良好な状態で保管できます。
コレクションボックスによって、数本保管できるものから、10本前後保管できるものまで、さまざまです。
自分の持っている本数や腕時計の種類にあわせて選びましょう。
ただしクォーツ時計は電池をいれたまま長期間保管すると、液漏れを起こしてしまい故障の原因となるため、こちらも定期的に取り出し時計の様子を確認することを怠らないようにしましょう。
腕時計を長く使い続けるための保管のコツ
続いて、腕時計を長く使い続けるために抑えるべき保管のポイントについてご紹介します。
定期的に時計を動かす
機械式時計やクォーツ時計、ソーラー時計など、どの時計でも長期間動かさずに保管していると腕時計内部の潤滑油が乾いたり固着したりしてしまいます。
そのため定期的に腕時計を動かす必要があります。
ポイント
少なくとも3ヶ月に一度は腕時計を取り出し、動かすようにしましょう。
ケースにしまう前のケアを怠らない
いくら腕時計に良いケースを購入したとしても、腕時計をケースにしまう前のケアを怠れば、ダメージが発生してしまいます。
注意ポイント
特に皮脂汚れはケースサビの原因となるため、保管前にしっかりと拭き取りましょう。
ステンレス製のベルトの場合、ベルトの接合部分にも汚れがついている場合があるため、定期的に細かい部分も拭き取るようにしましょう。
まとめ
ここまで腕時計の保管方法をご紹介しました。
腕時計は細かい部品が組み合わさってできている精密機械です。
そのため普段からの扱いだけでなく、保管方法にも気をつける必要があります。
NGな保管方法
- PC/スマホなど磁気の発生する機器のそばに置く
- 高温多湿な場所に置く
- 直射日光を浴び続ける場所に置く
- 乾燥剤と一緒に保管する
直射日光や高温多湿な場所など、腕時計にダメージを与える原因となってしまうため、絶対にやめましょう。
また、時計の種類によって最適な保管ケースは異なります。
おすすめ保管方法
- 機械式→ワインディングマシーン
- クォーツ→コレクションボックス
自分の腕時計の種類や持っている本数を考えながら適切なケースを選びましょう。